ビル・メイズさんからの…

前回あたりの日記に書いたビル・メイズさん。好きです。
「明るい音楽」と書くと軽いような、あんまり良い意味ではないように伝はつてしまふかもしれません。ジャズは人それぞれアレンジが違ふのだけれども、他の人は暗く切ないサウンドだったな、と思ふところが深みのある明るさを与へられてゐて、それが苦悩の末の希望と言ふ感じの明るさで表現されてゐます。知的です。
さう言ふスピリットで演奏されたものを全部聴いてみたいと思ひ色々見てゐたら、DVDが発売されてゐるのを知りました。
一体どうやつて演奏してゐるのか知りたいし、真似したい。やつてゐるのですが、どうやつてみてもあんな風には指が動かない。仕方がないから毎日やつて精度を上げようとしてゐるのだけれど、何か悟らないと駄目みたいだ。
DVDは、本人のウェブサイトでしか販売してゐなかつたので、注文ボタンを押してみた。でも、amazonとかと違ひ、支払い手続きが終つても、送料が出てこないし、大丈夫なのかなぁ、と不安になつたので、メールで聞いてみたら、本人から、本人のiPhoneからメールが来た。
「僕は好奇心が旺盛なんだよ。。。僕の何を聴いたの?」と。
後色々です。
色々やり取りをして、無事にDVDを受け取りました。幸せ。

前回の日記は不吉な感じで終つてしまつたが、ピークは翌日くらゐで、少し胃腸を壊したくらゐ。別に何か言はれた訳でもないけれど、物事の終はりを感じてしまつた。
楽しかつた。
それがなくなると思ふと辛くなるのは、本当は自分でそこまで楽しく出来なければならなかつたんだな。
好きつて何だらう。好きだつたのか、正直わからない。
大丈夫だ!

最近見つけた古い音楽

この曲良いな、と思ふと何故か苦手な三拍子だつたりするのは、どうしてだらう?
色々な演奏を参考にしようと思つて見つけたBill Maysと言ふピアニストは全く知らなかつたのですが、何だか気に入りました。Clare Fischerと言ふ、以前発見したピアニストで、晩年は演奏よも作曲やアレンジ、プロデューサーとしてのお仕事の方が多く、手に入れられるアルバムには限りがあるのですが、理論的にも曲としても素晴らしい曲を作られる方で、でも難しいんですけど…。その難曲を演奏したものがYoutubeにありました。

私が参考にしようと思つてゐたWaltz For Debbyの演奏と、Clare Fischer作曲のPensativaの演奏をメモ。
DVDとして売られてゐるやうだけれど、日本のアマゾンでは見つけられませんでした。勇気を出して海外のサイトから買つてみようかと思ひましたが、アマゾンで一曲150円でダウンロードできた。便利だなぁ。

動画はどれもサンプルだから途中まで。

Waltz For Debby

Pensativa

どれも途中までの動画でなんだかなぁ、と思ふので、再発見したルスランのデビューアルバムのHubertを。
最初にアルバムを聴いた時には、到底自分には達成できない音楽だと言ふ事と、沢山の音を見事に扱ふのが凄いなとか、でもあまりグッと来るものがないやうに思つてそのままになつてゐた。
George Dukeが亡くなつて、競演した曲を耳にする機会が増えて、最初に聴いた時から6年は経過してゐるのですが、「あのアルバムに、こんな良い曲入つてたかなぁ。」と思はされてしまふものがありました。

George Dukeつて、何となく名前から(何故?)、勝手にギタリストかと思つてゐたのですがピアニストだつたのですね。
これは以前、スタンリー・クラークフェイスブックで紹介してゐたもの。良い演奏だなぁと思ひました。

僕だけがいない街が終つた

昨年末に漫画本を発見してから、アニメ化された事もありこの話題が続いてしまひましたが、それもこれで終はりです。最終回を迎へました。

主人公の持つ、コントロールできない、過去に戻る能力(リバイバル)と、子供の頃に同級生が巻き込まれた連続児童殺害事件がストーリーの柱となつてゐる。
リバイバルは何か事件の起こる前に戻り、「違和感」を探す。もしそれが事件の原因だつた場合、プラマイゼロに出来る、戻る時間も数分程度。過去に起こつた殺人事件が解決出来されてゐない為、29歳の現実世界で母親が犯人に殺されてしまふ。そこで突然事件の原因の起こる前の18年前に飛ばされてしまふと言ふお話です。

記憶は29歳で体は小学生の主人公が、一人でゐる事の多かつた同級生を殺人事件から救ふ為に、一人にさせないやう奔走し、失敗し、その意思に他の同級生も引き寄せられて行くと言ふ感じ。一歩踏み込まなかつたと言ふ最大の原因を何度もやり直す。

……そんな感じなのですが、兎に角この作品はタイトルが良かつたと思ひます。
僕だけがいない街」と言ふのは、上京したり転勤したり、旅行に行つたり留学したり、人と疎遠になつてしまつたり…誰にでも「僕だけがいない街」が存在する為に、とても引きつける力を持つてゐる。

最後のリバイバルで主人公は犯人に辿り着くものの、犯人によつて車で湖に沈められてしまひ、15年間眠り続ける事になる。目覚めた時、小学生の体だつた主人公は21歳になり、記憶も曖昧になつてゐる。15年を失つてしまつた。
当時の同級生は皆、それぞれ弁護士になつたり、医師を目指してゐたり、入院費の募金活動をしたり、殺された母は生きていて自分の看病をしてゐた。曖昧な記憶を取り戻しつつ、真犯人との対決になる。

みんながそれぞれの人生を自分の為に費やし、曖昧な本当かわからない目覚めた自分の話を信じて動いてくれ、最後の「僕だけがいない街、僕だけがいない時間、それこそが僕の宝物だ。」で締めくくられた最終回にとても感動しました。

色んな人と出会つて別れて、強く後悔を残すと、でもそれは例へ二度と会ふ事はないと解つてゐても、そこを克服しようとする人生を送るやうに、みんななつてゐるのではないかと思ひます。

僕だけがいない街」と言ふタイトルは少し寂しい感じがするけれども、最終回を迎へた時に、同じ言葉の印象が暖かく感じられ、とても良い作品だと思ひました。

日本語の歌が上手い

前回の日記では、「僕だけがいない街」と言ふ漫画が気に入つた話をしましたが、それがアニメ化されてゐるのでオープニングの映像をじつくり見たいと思ひ、Youtubeを見てゐたら、凄い人がゐました。
Pellekさんと言ふノルウェーの方です。
僕だけがいない街」のオープニングを最初に聴いた時は、日本語がとても上手く聴こえて、それは何故かな?と考へ込んでしまひました。発音より大事なのは発声なのかな?と根拠もないまま自分を納得させた。このTシャツが欲しくなつてしまつた。。。

Pellekさんの出世作は東京グールのオープニング動画らしい。

オリジナルと聞き比べていくと、この歌い方ではオリジナルより難易度が数段上がつてゐる気がする。
どちらも良さがあると思ふけれど、時にオペラ的な魅力を発する声やその表現力に聞き入つてしまふ。

と、淡々と気に入つた動画を並べた。

あんな事を書いてしまつたよ。と後悔する事が、ネットでもメールでもあるけれど、さうとしか言ひやうのない何か理由があつたなら、それでいいやの心意気。

明けましておめでたうございます

誰に言ふでもない日記ですが、今年も細々と続けます。
夜行バスに乗つた徹夜明けの昼下がり、暇つぶしに文章では眠つてしまふと思ひ、「僕だけがいない街」と言ふ漫画本を購入してみた。主人公は売れない漫画化でバイト暮らしをしてゐる。ある特殊能力に芽生えてゐるやうで、それは過去の映像が目の前で再生される…と言ふものだ。ただ、その再生された場面には、過去に実際あつた…と思つてゐる事実と異なるところがある。実はその違ふ部分が真実であり、過去の記憶が現在再生される事で影響を受け、現在が変はつて行く…みたいな感じなのかな。
昔の話を聞いてみると、そんな事実があつたのかー。と言ふ事に戸惑ふ事もあるので、想像力を掻き立てられてなかなか面白く感じた。
さう言へば、年末は何かオーケストラを聴きたくなり、クラシックに余り詳しくないんですけれども以前聞いたチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲が素晴らしかつたと思ひ探したのですが演奏者がわからなくなつてしまひ。。。
似てゐる人を探したら辿り着いたヴァイオリニストも素晴らしかつたのでここにメモります。