不毛地帯17話まできた

たつた今観終へました。今日は石油の入札で手に汗握りました。モスクワ出張も無事終はつてホッとしました。エンディングのシーンは今回の出張の時のシーンなのかと思つてゐたのですが、ああ云ふエンディングのやうなシーンはないままに、割とあつさりと日本に帰つて来た。
最近の私の、テレビにこんなに感情移入するのつてどうなんだらう。新・三銃士にさへ本気でハラハラする始末。
不毛地帯の話に戻つて、防衛庁時代の川又伊佐雄(柳葉敏郎)が生きてゐた頃なんて、「あれは何年前だつたかなあ」なんてリアルに感じてしまつてる。友達のお祖父さんが昔シベリアに抑留されてゐて、「シベリア抑留記」と云ふ本を出した。(Amazon.co.jp: 三浦 庸: 本)最初は自費出版で出してゐたのが北杜夫さんの目に止まり、ちくま文庫から出版されたさうである。そんな身近な人が抑留されてゐたシベリアの話も絡んで、話にのめり込んでゐるのかもしれない。が、私のやうな視聴者がゐるんだから、あのドラマは成功だと思ふ。
不毛地帯つて言へば、始まる前に新聞で読んだ記事だ。記者の方と多少の縁があつて、今年から読売新聞を読んでゐるんだけれど、テレビ欄の下の方に「試写室」と云ふコーナーがある。このコーナーは他の記事と違つて記者の名前が入つてゐる。予め番組を見た記者さんが感想らしきものを書いてゐるのだけれど、不毛地帯については、キャストが豪華だと云ふ事とロケ地のこと等を紹介して割と褒めた後に、「ただシベリアに抑留されてゐたのに役者が健康さうで痩せてゐない事を除けば申し分ない。」と云ふやうな事が書いてあつて、ムカッと来た。
この時点で私はまだ不毛地帯を一度も観てゐないので、自分が気に入つたものについてケチを付けられた事に対するムカつきではない。記者が、何か自分なりの視点で抉つてみようと思つて出た言葉が、ソレか。これに似たムカつきを感じるのは他に「編集手記」だ。これについては「どこが?」と尋ねられても、余り目を通さないやうにしてゐるから、今具体例はあげられないけれど似たやうなことだ。
家は、定期的に購読する新聞を変へて色んな新聞を読む家だ。だけれど、記事を読んでかう云ふ気持ちになつたのは読売新聞が初めてだ。もしやそれを狙つてゐるのか。