読んで良かつた本

ギタリストの梶原順さんが書いた、「1年後、目指すギタリストになれる練習法−一生、音楽と向き合っていくために−」といふ本ですが、ギタリストに限らず、音楽をやつてゐる人、音楽に縁がなくても、何か好きな事に取り組んでゐる方々の考へ方や感じ方に変化を与へてくれる、かもしれない楽しい本です。

1年後、目指すギタリストになれる練習法 一生、音楽と向き合っていくために

1年後、目指すギタリストになれる練習法 一生、音楽と向き合っていくために

その道の尊敬出来る人と一緒にお茶を飲むだけで、何十時間分の勉強になつてしまつた…。と言ふ事を疑似体験させてくれるやうな語り口調で書かれてゐます。

本の中にもあつた、「このことにふと気付いたとき、僕の中の音楽のために用意されているスペースがググッと大きく広がったように感じたんだ。」と言ふところは共感したし、違う分野に目を向けたり、色々な人のブログを読んだり、Twitterを読んだり、人と話したりと言ふのは、自分の中にかう言ふ瞬間を増やしたい為でもあるやうな気がします。

スランプについても書いてあつて、私も以前書いたことがあるけれど、「ああ、なんて私は底が浅かつたんだらうー。」とかなり反省しました。「いやあ、かう言ふ事だつたんだな」と思つたし、これを読んでからは、不調が続いた時にきちんと考へて対策出来るやうになり…つつある。それが書かれてゐるのは第2章なんだけれど、それだけでも読む価値がある。

納得出来るな、と思ひながら何となく、少しの距離、少しの時間を掛けながら、読み進めるのをやめたり、時間を置いたり、戻つたりしながら読んでゐるので、まだ最後の章を読んでゐないのですが、何か自分の好きな事に取り組んでゐる人にお勧めしたい…いや、本当は独り占めしたい本です。